本記事でご紹介するのは、飲料系のECサイトを運営されているクライアントからのご相談で携わったECサイトの不具合解消の実績紹介になります。
不具合が連鎖するECサイト。さらなる不具合におびえながらの運用状態
クライアントは期間限定商品やキャンペーンの実施のため、商品追加や配送設定の更新を頻繁に実施する必要がありました。そうであるにも関わらず、サイトは非常に不安定な状態にありました。
- 特定条件で金額が正しく表示されない
- 商品によって配送方法が表示されない
- TOPページの画像が崩れている
- 商品の設定をすると表示が崩れる
どこを触っても影響が出る状態に、「更新したいのに、怖くて触れない」と悩まれているご様子でした。
多数のプラグインと、独自カスタマイズがもたらしていた深刻な状況
ヒアリングと初期調査から見えたのは、以下の構造でした。
- 複数プラグインの併用
- それらを前提とした独自カスタマイズ
- 条件分岐が複雑化したロジック
独自カスタマイズも前任者によるもので、「なぜ不具合が起きるのか」「どこを解消すれば挙動が正しくなるのか」を誰も説明できない状態にありました。
「不具合を地道に潰す」戦略で再起を図る
クライアントからは、「いったんすべてのプログラムを調査し、おかしい箇所の洗い出しを行ってほしい」とご要望がありました。しかし、すべてのプログラムというのは、今回のケースでは膨大すぎました。調査だけでも数か月を要するうえ、「おかしい箇所をすべて洗い出す」にはその膨大な量のプログラムそれぞれに対する動作検証等も必要になり、累乗で工数が増大します。これは現実的ではないと判断しました。
そこで採用したのが、段階的な改善アプローチです。
- すでに認識されている不具合のみをターゲットに設定
- 発生条件を特定
- 原因単位で修正
一見地道ですが、調査のみに数か月かけるよりも、一つの課題を数日単位で治すサイクルを繰り返すこちらの方針の方が、速くクライアントのサイト運用を軌道に乗せられると判断しました。
不具合一つ一つに対し、ブラックボックスを分解する
方針が決定したところで、ECサイトの修正に取り掛かっていくのですが、いきなりソースコードを触ることはしません。まずはとにかくソースの確認と動作検証を実施し、「そのような動きになってしまっている原理を説明できるまで理解すること」に徹しました。
- プラグインとカスタマイズの依存関係を整理
- 金額計算・配送条件の分岐ロジックを検証
- 不具合の再現テストを実施
- 動作検証とテストデータ登録による影響範囲確認
この工程で、「どこに手を加えることで根本的な原因が解消できるか」を明らかにしていきます。
再発を防ぐために「触り方」も設計する
しっかりと解析を行った後にプログラムの修正をしていくのですが、今回の改善で重要だったのは、不具合の修正だけではありません。
同時に、不具合を生まない運用ルールの整理を行いました。具体的には、以下のようなルールです。
- 区分(カテゴリ・設定項目)の安易な追加は行わない
- 特別な条件(期間限定での割引が適用される属性)を持つ商品は、事前に定義した設定パターンに従う
これは制約ではなく、サイトの安定性を担保するための設計です。技術的に防ぐことも可能ではありますが、あまりにもプログラミングを追加しすぎることもまた新たな不具合の温床となります。そうならないために運用でカバーすることで、再発リスクを大きく下げることができます。
不具合の問い合わせは1/10以下に。安心して運用できる状態へ
改善後、最も大きく変化したのは「運用のストレス」です。
- 不具合問い合わせ件数が大幅減少(約1/10以下)
- 不具合の発生条件が明確化
- 更新作業に対する心理的ハードルが低下
さらに、運用ルールが整理されたことで、「誰が触っても壊れにくい状態」へと改善されました。
ありがたいことに、今回の修正改善後も継続的な運用保守をご依頼いただいています。
使えていないサイトを再起させるカギは「技術」と「運用設計」の両輪
今回の事例は、単なるバグ修正ではありませんでした。
- 技術的な問題の分解
- リスクを抑えた進行設計
- 再発を防ぐ運用ルールの構築
これらを組み合わせることで、更新することが不安だったサイトが、安定して運用できるものへ変化していきました。不具合の多発で運用に支障が出ているサイトを復活させるために必要だったのは、構造理解と段階的改善をするための技術+再発を防ぐための運用設計でした。
今回の事例のように、「不具合があってうまく使えていないサイト」をお持ちではありませんか?
- どこに原因があるのかわからない。
- 自分でサイトの設定やプログラムをいじるのは怖い。
- 不具合対応にあまり時間を割かれたくない。
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Webサイトはみなさまのサービスを世に伝えるために必要なものですが、「うまく表示されない部分を直す」ことに時間を費やすべきではないと思います。
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